水が無ければ何も生きられない

サバイバル3つの3の二つ目は3日である。体温保持の3時間より少しだけ重要度が下がるが状況によっては3日よりも切迫する可能性のある危険、「脱水症状」の3日である。

そもそも地球上の生物というのは水の存在を前提としている。そして、動物は体重の多くが水分なのであり、人間もまた水なしでは生存できない。また、水分は生きているだけで乾燥により失われ、体温調節や食物の消化などのために消費されていく。水無しで過ごせる3日というのは長くてそれだけ耐えられる可能性がある期間としてみたほうがよい。実際には活動や気候によりそれより早く限界が訪れる可能性がある。

また、生命の危険に至るまでの脱水とならなくとも、脱水症状は頭痛や倦怠感、思考能力の低下などを引き起こし、生存に適切な行動をとる妨げとなるため早期の水源の確保は重要となってくる。すぐに救助が見込める状態であれば体温の保持と救助されやすい状況を得るだけでよいが、即座の救助が期待できない場合には水をどのように得るかということは生存に欠かせない要素であるといえる。

単純な解決のひとつとしてあげられるのは、水の備蓄、運搬である。ミネラルウォーターのペットボトルなどが販売されているが、そういったものを一本持っているだけで、当座の水分は補給できよう。ただし、水は重い。一日に必要とされる水は2リットル、これは2キログラムの重量である。数日間のサバイバルには対応できない。

最小のシェルター

シェルターは風雨や日差しから身を守り、保温をし、身体を防護するために大変重要です。体温を維持するために肉体を酷使するとあっという間に体力を消耗してしまいます。そのため外部的なもので身体を保護する必要があるのです。その点で体温の保持・身体の保護という意味においてシェルターの最小のものは衣服と考えてもよいだろう。

冬場においてはダウンジャケットや厚手のパンツ(ズボン)などがあれば、ある程度寒くても活動できます。しかしながらこういった普通 の冬物衣類では雨などの天候には対応できません。防水の効いているウインドブレーカーやレインコートがあれば、一枚衣類の層が増え保温に有利であると同時に、激しい天候にもよりよく対応できるようになるのである。

また、日差しが強い時期において、長袖のシャツや長ズボンや帽子が日焼けを防止し体力の消耗を抑えるのに一役かうでしょう。日光を浴びるのは思ったよりも体力を消耗するものである。

どんな時期においても衣類による防護は基本となり、重要なものです。夜に寝巻きで外に放り出されてこれからサバイバル、となればどうなってしまうでしょうか。最低限は野外活動に使える衣服をいつでも使えるように用意しておきたいところだ。

体を守るシェルター

基本的なサバイバルの軸となる3つの3、つまり3時間・3日・3週間の初め、3時間というのはすなわち「身体の保護」というのにつきます。

人間は思ったよりも悪環境に弱いです。氷点下で風が吹きっさらしの屋外に3時間も立ってろといわれたらどうでしょうか?もしくは夏に炎天下で3時間すごせといわれたら?それだけでなく、雨にぬれたり、ぬかるみだったり、気温が極端でなくとも風が吹き止まないときだってどんどん体力は消耗し、体調は悪くなるでしょう。汗をかいた状態で、少し寒くなり、風が吹き続けるだけで人間は低体温症となり、最悪の場合は死に至ります。

まったくもって人類は肉体的に環境変化に弱いですが、それを衣服や住居により肉体を保護し環境変化を克服してきました。こういった身体を保護するものをシェルターといい、野外でサバイバルするときにまず確保するべきものとされています。

シェルターとして一番イメージしやすいものはテントだと思います。アウトドア活動でよく使われて、一番身近なシェルターだと思います。仮設的な住居として利用でき、十分に風雨から身を守ることができる機能があり、人力で運搬可能という、非常時に有用な性質を多く持っています。

しかしながら、いつだってキャンプのような装備を持ち歩けるわけではなく、持っていても装備を失うなどのアクシデントもあります。そういった場合には予備の(しかしながらそれゆえに最低限の)装備を活用したりありあわせのものや自然物を使ってシェルターを作る必要があります。