豪快なフィッシング(釣りではない)

タイトルがおかしいと思うかもしれないが、今回紹介する動画ではまさにタイトル通りのことをしている。フィッシングは釣りと訳されることが多いが、魚を獲ること全般に使われるようであるからその意味で間違ってはないのだろう。

魚を獲るとなるとまず第一に釣りを思い浮かべるのであるが、サバイバルでは道具がそろうことばかりでもない。したがってあるもので工夫してやり遂げることが必要である。

上の動画を見ていただければわかるが、鉈のような刃物で魚を叩き切って獲っている。しかしながら、何も考えずにとれるようなものではなく、陸に近い浅瀬に魚が近づく地形を選定し、そして辛抱強く姿を見られないように待つのである。この待ち方は白鷺の水に佇み獲物を待つ姿を連想させるもので、大自然で培われた方法のひとつであろう。

また、後半では手づかみで獲れる獲物も狙っている。日本ではアメリカザリガニがいるから同様にして食料を得ることは比較的容易であろう。ザリガニもするめなどで釣る遊びがあるが、注意深く狙えば素手で十分捕獲可能である。

辛抱強さと観察力があれば道具の如何にかかわらずサバイバルをすることはできる。あとは安全に行うためにいくつかの知識を持てば完璧だ。素手でもザリガニを捕まえて、寄生虫を加熱して殺せば安全な食料が手に入る。道具をそろえたうえでこういった発想も身に着けることで少々のトラブルではびくともしないサバイバル力が身につくはずである。

携行に便利なチョコレート - 夏にもチョコレート

非常時の携行食として菓子類が有効である。効率よくカロリーを補給し、気分を向上させることが出来る。小型軽量ながら重量比のカロリーが大きいものが多いことも有利に働く。そして、その菓子類の中でも非常用菓子の王というべき存在がチョコレートである。

チョコレートは軍に早くから目をつけられた食品の一つである。風味がよく甘みが豊富で油脂を多く含むためにカロリーが高く、同時に保存性が高い。油脂が多くを占めている食品は他で言えばぺミカンのように保存食として扱われるくらい保存はよい。そういった観点から、パイロットの非常食や兵士の携行食として配給される例は多い。

同時にチョコレートには薬効がある。食品に薬効というとおかしな感じだ(そしてたぶん法的には正しくない)が、生薬的な作用は色々な食品にある。お茶には眠気を覚ます作用があるし、麦茶には熱を放散させる作用がある。健康効果とも言われるこれらの効果は薬として精製されたものよりは弱いが、確かに効果があると確かめられている物がある。チョコレートでは血液循環系の作用がそうである。テオブロミンと呼ばれる物質が強心作用を持ち、また含まれるポリフェノール類が血管の健康に良い影響があるようである。サバイバル時にはこれらの作用は気休め程度だとしても重要である。

さて、そういうすばらしいチョコレートを常備するというのは言うは易いが行うのは少しばかり問題がある。チョコレートは油脂の塊のようなものである。すなわち熱で融けるのである。通常の市販のチョコレートは手で持っているだけでも融けて崩れてしまう。ポケットにいれては悲惨なことになるし、夏ではチョコレート製品の販売ラインナップが少なくなるくらいには扱いが難しくなる。というわけで、常備しようとするならば融けてだめになり難いものを選ぶ必要がある。そういった製品は探すと意外とあるもので、そういったところからもチョコレートの人気と重要性を知ることが出来る。

最近では焼きチョコなるものもあるが、基本は融け難く調整されたチョコ、もしくは融けて問題ない形態にされたものである。融け難くされたチョコは古くはハーシーがアメリカ軍に依頼されて作ったものであったと記憶しているが、現在ではいくつかの企業が非常用チョコレートなどで販売している。また、解けて問題ないチョコレートは、言ってしまうとM&M’sである。砂糖菓子でコーティングされ、融け難い、また融けたとしてもくっつかないというチョコレートである。日本ではマーブルチョコレートなどの方が馴染み深く入手しやすいかもしれない。

私がお勧めなのはM&M’sのピーナッツが入っている物である。私がピーナッツチョコレートが好きなのもあるが、M&M’sのチョコのなかではわりと癖が少ないと感じたからである。小袋のものが携帯に便利で、いろんなところに入れておける。

涼しい時期には板チョコの一枚でもいれておけばいいのかもしれないが、暑い夏にはそうも行かない。おいしいものを食べられるというのは意外と重要なので、好みの味の菓子をいつでも食べられるように、少し探してみるのもいいかもしれない。

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カレールー単品でも組み合わせても優秀な食品

サバイバル時の食料問題は、シェルターや水の問題と比べて優先度が低いものの極短時間で致命的にならないだけであって容易な問題というわけではない。水が手に入りやすい環境でも食料の調達がままならない場合もあるし、食料が手に入りそうなところでもそれを手にするまでに道具などの準備が必要な場合もある。そういった場合に活力を保ったまま行動できるように携行食ないし非常食といったものを用意しておくわけである。

一般的に非常食などの類のものは菓子類のような開封しただけで食べられる完成した食品であるか、アルファ化米やインスタント麺などの簡単な調理で食べられる半完成の食品であることが多い。そして特に長期のサバイバルを安価に備えることを考えると、ここに米や小麦などの穀類そのものや乾燥野菜などが入ってくる。そこまでいくと単品での味はあまり期待できないか単調になりがちであり、バリエーションを増やし質を高めるために調味料の類が必要になる。調味料はまた、自然界で食料を得たときに調理する上でも重要になってくる。

サバイバルで調味料というとよく挙げられるのがカレー粉である。カレー粉は豊富なスパイスのおかげで食材の臭みをうまくごまかしてくれる上に、スパイスの薬効により体調を整えてくれる効果も期待できるためにサバイバル時には心強い調味料である。カレー粉自体の栄養価は微々たる物であるが、その心理的効果、味覚への貢献はかなり大きいものである。しかしながら、カレー粉そのものを備蓄しているのはどれくらいの割合であろうか。カレーライスを作る家庭のほとんどはカレールーを利用しているはずである。一部の健康志向の方々は油脂を多く含むカレールーを嫌ってカレー粉を利用していたりするが、手軽にカレーライスに出来るカレールーが一般には利用されているだろう。であるから、備える場合でもカレールーを利用した方が日常利用での入れ替えが見込めるだろう。

さて、前述したがカレールーは油脂を多く含んでいる。これはカレールーが非常の事態ではカロリー源として見込めるということでもある。カレールーは100gあたり500kcal以上のカロリーが(低カロリーをうたっている製品で無ければ)一般的にはあるために、1kgのルーがあれば極端にいえば2日間暮らせるだけのカロリーが得られる。カレールーを湯に溶いただけのカレースープとすれば水が多少おいしくなくともカレーの味でごまかせるし、また米などを備えておけば具の無いカレーでもおいしく食べられる。スパイスはきついがそのまま食べることも可能である。もちろん、獲得した食料を調理するのにも重宝するだろう。

カレーはインドからイギリスを通って日本にやってきたが、いまや日本の国民食、日常の象徴といってもいい。またアウトドア料理の定番でもある。活力を与えてくれるカレーはまた、サバイバルにおいても強力な味方となるものなのである。

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