ログハウス作りの作業を余すところなく見る

サバイバルにとってはシェルターが重要なものの一つであるが、それが長期になれば住居という呼び方が適当であろう。シェルターの作り方については様々な動画を紹介したが、今日はログハウス作りを紹介したいと思う。

ログハウスには何十本もの木から切り出した丸太が必要で、そしてそれらを加工し、組み上げるという工程が必要である。それは建築であり、サバイバルで一時的に建設するには手間がかかりすぎるが、その技術は建築の基本が詰まっている。サバイバルシェルターの簡易建築にも応用できるということもさることながら、suvtechでは文明がついえた後でも生活できる知識を求めたいと思っているので、ログハウスや日本の軸組み建築(一般的な木造建築の手法)などにも目を向けたい。

今回紹介する動画は製材から基礎、組み上げ、屋根葺き、床板張りまでほぼ全部の工程を紹介している。言葉の理解は出来なくとも、それぞれの作業を見ればおおよその作業内容を理解することができるだろう。特に注目するべきなのは屋根を作る一連の作業である。ログハウスというとログ(丸太)の組み上げに注目が行きがちであり屋根の作業はさほど見られないが、実のところ住居で重要な要素の一つが屋根であり、これをおろそかにすることは出来ない。この動画では屋根はこけら葺である。こけらぶきは小さな板を重ねて屋根材とするもので、日本では伝統建築の修復で似たような感じで檜の皮を用いる桧皮葺の作業が見られるが、現代ではあまり見られなくなった技法である。

各種工具や釘などの使用はあるものの、電動工具無しで多くが現地生産の自然物を使っているようで、大昔の方法に通じるところがかなり多いと思われる建築である。こういったものを知っておき、頭の片隅にでも置いておけば(そんなことがなければよいが)自分で家を建てざるをえなくなったときに、無様なことにはならないだろう。そういった一つ一つの知識が万一のときに自分を奮い立たせる力になると信じている。

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ナイフで木材を割るバトニングという手法

サバイバルでは焚き火の技術が大事であることは度々話題にしてきたが、その焚き火のためには燃料が不可欠である。それは燃料として製造されたものだけでなく、自然の中では木の枝や幹であったりするし、街中では家具や建材として用いられている木材であったりする。そういった燃料は焚き火で使うにはいささか不都合なものもあり、利用するにはコンディションを整えてやらなければならない。

よくあるのは薪として使おうとする木が太すぎるというものである。太い木はそれ自体の熱容量や表面積の問題があって火がつきにくいという性質があり、焚き火を開始するときには細いものから順にくべるという原則がある。このため太い木は細く割って使用する必要がある。いわゆるところの薪割りである。一般的に薪割りは斧でもって豪快に行うイメージがあり、またそれは実際に正しく効率的なのであるが、しかしながらサバイバルの場では十分な道具が得られるとも限らない。

薪を割るには斧がいいが、しかし斧がないときにはナイフを使って割る方法がある。バトニングとよく言われるこの方法は、ナイフを他の木材で叩き込み、押し込んでいって割るという方法である。どのようなものかは実際に見たほうがわかりやすいだろう。幸いなことに、日本語で解説してくださっている方が居るので参考にしてもらいたい。

この動画でも注意しているが、バトニングはナイフを棒で叩き込むという、いささか乱暴な手法であるのでナイフへの負荷が大きい。ナイフはサバイバルの基本の道具で、貴重なものであるから、失うことのないように気をつけて扱ってほしい。

小さなナイフでも工夫をすれば色々なことが出来る。大きな道具を用意するのも重要だが、知識と技術で不足を乗り切れるようにもしておきたいものである。

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冬に過ごすシェルターを作る

同じようなものの紹介を前年にもやったような気もするのだが、やはり冬のサバイバルの一大関心事は寒さへの対策である。焚き火での暖房やシェルターの構築が生死を分けることとなるため、それらについての知識が重要となることは明らかである。

さて、シェルターを作るといっても各種シートを用意して作るものや、本格的な構造物を作り上げるものなど様々であるが、今回紹介する動画では自然物を使って一人が横になれる程度の簡易的なものである。簡易的ではあるが、防風には十分であり、焚き火を併用すれば十分に寒い冬でも通用するものである。

ここでは柱となる杭を二本、地面に突き刺して立てて梁をそこに渡し、そこに棒を立てかけることで屋根兼壁の骨組みを作っており、そこに落ち葉を積み重ねることで雨も防げる屋根を構築している。床面には落ち葉を敷き詰めてクッションと断熱材としており、冬のシェルターによくある落ち葉を多用したシェルターである。また、壁として葉のついた木の枝(常緑樹なら何でもいける)を重ねて使ったり、もう一方には細い丸太と落ち葉を組み合わせた壁を構築したりしていて、基本的な技巧の組み合わせとして参考になるだろう。

シェルターは一辺が開けており、そのままでは防寒にはさほど効果は発揮しないが、この構造のシェルターは一辺を覆わないため労力の節約になるうえに、適切に焚き火を設置すると焚き火の恩恵を大きく受けられる構造でもある。屋根の部分は焚き火の熱を受け、反射することで内部にあるものを温めるし、屋根の厚い落ち葉の層が蓄熱することで焚き火の熱をある程度平均化して熱線を放出することで内部を温め続ける。焚き火の燃料を集めるのは少し手間だが、暖房効率のいいシェルターとそれに適した暖房装置を構築するよりははるかに楽であろう。

寒さは気力体力をともに奪うため、速やかなシェルターと暖房環境の構築が必要である。一つ一つの作業はさほど技術が必要なものでもないので、基本構造をしっかりと知っておき、万一のときに役立てるようにしておけば寒空の下で途方にくれることもないだろうと思う。

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