サバイバル時には身を守るシェルターが必要になる。雨風から体を守り、暑さ寒さを和らげることもできるそういった拠点は一番に確保する必要のある場合も多々あるものである。
都合よく洞窟などの使いやすいシェルターが見つかるのならばいいのであるが、そう都合よくいく場合ばかりではないから、あらかじめ簡易のものを準備するかその場で作る必要がある。いままでsuvtechで扱ったそういう製作の手法は、道具であったり材料の一部を用意して、効率的に組み合わせて製作しているものがほとんどだ。そうして大変な部分をあらかじめ用意しておけば早く、労力を少なくすることができる。
さて、では道具がなければもしくは材料がなければ諦めるほうが良いのか?そんなことはない。古典的な、原始的な手法を用いて何もないところからでも立派なものを作ることができる。今回はそんなことを実践している動画を紹介しよう。
石を打ち欠いて石斧を作り、それを使って材木を採り、つる植物から紐を得て、組み合わせて小屋の木組みを作ってしまう。葉を集めて屋根を作り(これは防水性が悪くあとで樹皮に替えられた)、薄い板を作って編み込んで壁にする。壁土を塗りたいが水を運ぶものがないから土器を作り、それで運んだ水と近場の土で壁土を練って壁を塗った。
なんとまぁ、立派な小屋ができるものである。原始的な製作技術の見本市のような工程で、できるものは大きくて実用可能なものである。暖炉とベッドを備えた十分な出来栄えだ。何もないところに放り出されても悲観することはない。人間ひとりで何もなくともこれだけのことができるのである。
とはいえ、道具があればよりやりやすいことには変わりないから道具もしっかり備えよう。この動画を見ていると知識を備え、道具を備え、そして覚悟が備わればもはやどこにいても小屋を作るくらいはできそうな気分になってくるのではないだろうか。