サバイバル用品に鏡を入れておくべき

女性であればハンドバッグに化粧品、その付属品として鏡があるということは多いだろう。鏡は身だしなみの必需品で、もっぱら自分の顔を見るために使われるものである。しかし、サバイバルでも鏡は重要だ。今回は鏡の利用法を紹介したい。

まずサバイバルに鏡と言って思いつくことがシグナルミラーである。セットで販売されるサバイバル用品には小さな鏡が含まれているものがあり、飛行機などに光を日光を反射させて信号を送る方法について解説がされていたりする。日中でも光の信号は直接受けると目立つものであり、救助を待つ場合には信号を送る方法として大変良いものである。

鏡はまた、直接見ることができない場所を見ることができる。顔を入れることができないスペースでも手と鏡が入ればいくらかその奥の曲がり角の先を見ることができる。逆に直接見えない部分を照らすこともできるから、暗い所でも鏡を照らせば先を照らすことができる。これによって、例えば瓦礫の奥に何があるか知ることができるし、昼間に暗いところを日光を反射させて照らし出すといったことも可能である。

そして、鏡の一般的な利用法である「自分を見る」という使い方もまたサバイバルで重要になってくる。もちろん社会生活に重要な身だしなみを整えるということもあるのだが、もっと重要なのは道具なしで目視しづらい部分を確認できるということである。野外に出ると虫に刺されることがある。ダニなどのうちには大変危険な病気を持っていることもあり、虫がついてないか、刺された場所がどうなっているのかを確認することは命にかかわる問題になることもある。見えにくい場所を確認するには鏡は重要な道具である。また、口の中や目に異常を感じた時にも確認するためには鏡が必要である。

ナイフや着火具などは自然物から作り出すことも可能と言えば可能であるが、鏡はかなり難度が高い。小さなものは100円均一ショップなどでも購入でき、高額ではないから男性でもエチケットを兼ねてカバンの中などに忍ばせておけばとっさの時に役立てることができるだろう。

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非常用品に長袖長ズボンを

暑い夏、熱中症に非常に警戒が必要なことはもはや私が述べるまでも無いくらいに各所で注意喚起がなされている。水分と塩分の補給や涼しい服装などが標準的な対応として挙げられるだろう。水分と塩分の補給はサバイバルでも重要で、いくらか述べてきた。おおよそ同じ対応をサバイバルでも行うものである。しかし夏の服装はいくらか異なる。

夏服としてはおおよその方々のイメージにある様に軽装、薄着がメインである。半袖であったり半ズボンなど被服面積の少ないものが多くなりがちである。なるほど室内ではそれは十分に正しいのであるが、屋外ではもう一歩進めて考えなくてはならない。

屋外と屋内の違いはいくつかあるが、第一は太陽光の量の大小である。屋外では屋内よりはるかに多い太陽光を浴びることになる。直接肌に太陽光が当たれば日焼けの原因となる。これはすなわち熱傷であり、体力の消耗を誘発することにもなる。また、虫や植物の存在もそうである。屋外、特に森や草むらになると毒虫やかぶれる植物が多く存在し、場合によっては命にかかわることもある。そして直接的に外傷につながる鋭いものも屋外では多い。

これらのものから身を守るのには覆ってしまうというのが一番いい。すなわち服で覆うということになり、森では長袖長ズボンがセオリーということにもつながってくる。まずもって服は石や砂、枝や草から身を守ってくれるし、毒虫にも刺され難くなる。これはよく言われることであるからご存知の方も多いだろう。また服には暑さから身を守る力もある。

正確に言えばこれは日光から身を守るための機能といったほうがいいだろうか。服は断熱効果で体温を逃げ難くするものであるが、逆に外部からの熱が入り難くするものでもある。太陽からの熱を服の布地が受けることで直接体に熱が来ないようにするということもあるのである。例えばアラビアの地方で頭から足先まで布で覆った人々が見られるが、あれは砂嵐と日光から身を守るための服装である。太陽光の多く照りつける状況では肌をさらけ出しているのはあまり有利なことではない。

そういった理由から、真夏にも長袖と長ズボンは有効な装備である。薄手のものでも上下一揃え備えておけば濡れたときにも、薄着過ぎるときにも使え、また寒い時期には着ている物に重ね着して防寒に使用することも出来る。袖はあって困ることは少ないけれども無いときにつけるのは大変なので、備えるときは長袖シャツと長ズボンを考えて欲しい。

水の備えが、浄水が必要だ

生命の基本は水である。地球上のほとんど全ての生命体は活動の維持に水を必要とし、それは人間も例外ではない。したがって生存のためには水の確保が重要であることは明白である。しかしながら、地球上の水で人間が安全にそのまま飲用可能なものは極めて限られている。

水道は止まるものと考えなくてはならない

先進国に暮らしていると忘れがちになることなのであるが、水の飲用によって感染する病気というのは多い。アメーバー赤痢やA型肝炎、コレラなど過去には日本でも数多くあったこれらの病気がほとんど見られなくなったのは浄水場と上水道の発達によるところが大きい。すなわち公共施設と社会システムの補助があって初めて安全な水を手軽に手に入れられているのである。ありがたい話であるが、こういう大きなシステムはメリットも大きいが災害時には停止する可能性も大いにある。

地震時には水道管の断裂などで水道システムは停止するし、浄水場や送水ポンプの故障等があれば水道管が無事でも水の供給は停止する。また電力の停止、浄水用の薬剤の供給停止、水源の汚染などがあっても給水は不可能になる。現代の水道システムは安全な発達したシステムであるがゆえに非常時には停止し、復旧には多くの人手が必要である。

自分で水をきれいにする方法を

そういうわけであるから、断水した場合に水を確保する方法を持たなければならない。大まかには2つ、貯水するか浄水するかである。貯水は飲料水をペットボトルや缶で保存するものや、生活用水をエコキュートや電気温水器に貯めたり、雨水を雨水タンクに溜めたりするわけである。どうしても重く場所を取りがちになるため、目安として1週間という備蓄量になることが多い。一方、浄水の備えであるが、これは浄水器や浄水剤である。浄水剤も浄水器も、その処理をした水と比べるとはるかに軽量であり、小型であるから当座の水だけでなく浄水用に備えておくと水源の確保できる限りはかなり長い間水を利用できる。

浄水剤と浄水器はシーンによって使い分ける

浄水剤は1錠で1リットル浄水できるものや、1匙でコップ1杯など少量の飲用であることが多く(大規模用の装置はあるが電力が必要なことが多いし、そうでないものも薬剤の扱いが煩雑である)携帯用であることがほとんどであろう。浄水器は携帯用から運搬可能な中型、設置式の大型までいろいろとあるが、小型の携帯型でも7000リットル浄水可能だったり浄水可能量が多いものが数多くある。それぞれ重量や価格、スペースなど一長一短であるので適材適所となるようにするとよいだろう。浄水剤は錠剤一粒からパッケージされているのでとにかく省スペースで持っておけるから、水を入れる袋型の水筒と一緒に普段持つ鞄の中に。また浄水器は大型のものを家の倉庫や納戸、小型の浄水器を非常用持ち出し袋などにいれるなどである。

水源の確保もお忘れなく

水自体の蓄えと浄水手段の確保、どちらもやれば水の不足する恐れは大きく退くことだろう。しかし、当然のことであるが、水源が無ければ浄水も仕様が無い。普段から用水路や川、池や防火槽など水の確保できそうなところを意識してチェックしておこう。水を制するものがサバイバルを制するのである。

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