定期的に焚き火を扱う練習をしよう

焚き火というのはアウトドアの基本である。当然ながらそれより苛酷なサバイバルの基本でもある。自然から得られる燃料で火を熾し、熱を得るというのは重要である。サバイバルについて興味のある人であれば火のつけ方の一つくらいは頭にあるだろう。しかし、そういった人々のなかで、定期的に実践をしている人はどれくらいいるだろうか。

まずもって、自然の柴(落ちた木の枝などの薪となるもの)から火を熾すのは少しばかり技術がいる物である。ライターなどの現代的な道具を持っていても少しばかり手間取る、場合によっては火のつかないというものなのだ。したがって誰しもが一度は焚き火の着火を経験しておいた方がよいのであるが、そうして経験して会得した人であっても、定期的に行っていなければずいぶんと腕が鈍るものである。

火をつけるときの木の組かたを忘れたり、火のつけやすい適当な太さを見誤ったり、木の乾燥の度合いを測りかねたりするのは、すなわち火をつける時の勘が失われたということであり、焚き火のコツを忘れたということである。また、それまでに十分に火の扱いになれており、技術も十分であるという思いがあるから、火との距離のとり方を間違って火傷を負ってしまう場合だってある。非常時には怪我は大変に危険であるし、作業効率を大きく低下させるものである。また火熾しの失敗は即座に致命的にはならないが、貴重な燃料や着火資材を浪費してしまう。したがって定期的に勘を取り戻すために火熾しの実践をする必要があるのである。

かくいう私も現在、火傷した指で反省しつつこの記事を書いている。上に書いた失敗はほぼ私が体験したことである。平時でよかったと思いつつ、皆様におかれましては、このような失敗のないように定期的な練習をすることをお勧めするところである。

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キャラメルを非常食に

非常用の食料というのは、保存性に優れており、高カロリーなら代替よいのであり、それゆえ多くの種類の非常食製品が世にあふれている。缶詰やレトルトパウチなどに封入されているもので、長期保存と銘打っている物がほとんどであるが、パッケージを変更して保存性を向上している物も多くある。そういったものでは、元になった商品とほぼ変わらぬ味が楽しめることも多い。ようかんやビスケット、またキャラメルなどもその一つである。

一方で、保存性に重点をおいた場合に、そのパッケージなどで容積をとる場合がある。特に缶詰はビスケットやキャラメルなどの菓子類空隙が多くなりがちで、また缶の重量でも不利になりがちである(ただし、空き缶の利用など考えると少数であれば完全に不利というわけでもない)から、保存性の高い食品であれば、もともとのパッケージングのままの方が有利になる場合がある。

そういった食品の中でも、キャラメルは一般に売られている物を備蓄品にする利点が大きい。いくつかのキャラメルの性質が持ち運びを伴う保存に適しているからである。

まず、キャラメルは非常食として十分なカロリーを有している。油脂が多く含まれるので重量比のカロリーが高く、また同時にパッケージも手にはいりやすい森永のミルクキャラメルを見ると箱型のパッケージにぴっちりと入っており、容積比のカロリーも高くなっており、持ち運びやすくなっている。

また、キャラメルは可塑性である(変形する性質がある)ということがある。非常食でよくあるのが乾燥しているビスケットやクッキーであるが、これらのものは衝撃や圧迫によって割れたりつぶれたりして粉々になることがある。小さな破片になってしまうと非常に食べ難い上に、非常時に貴重な食料を無駄にする可能性がある。その点、キャラメルは衝撃に強く、またつぶれてもばらばらになることはない。

同時に、他の菓子類を非常食として揃えたときには共通して言えることであるが、甘くておいしいというところがある。食べなれたものを揃えておけば、普段から入れ替えつつ消費することができるし、また非常時にあっては、おいしいものを食べるということはかなりのストレス軽減、モチベーションの維持につながるので有用である。

ただし、まったく短所がないというわけでもない。キャラメルはその性質上、熱に弱い。高温にさらされると融けて変形等の不具合が起きる。パッケージング内であれば完全に食べられなくなる様なことは避けられるだろうが、内部包装などにへばりつき、かなり食べ難くなる可能性がある。まぁ大抵の場合ではそこまで融けてしまうことはないだろう。(そういった高熱の場合、まず人間がまいってしまう)

非常食として優れている、とはいえ、食料を全部キャラメルにするのもいろんな味のキャラメルがあるとはいえ辟易するものである。他の食品とのバランスも考えながら、カロリーと甘みの補強として導入すれば、便利に備蓄食料の総合力を上げることが出来るはずである。

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アルファ化米をそのまま食べる

災害時の備えとして多くの人が購入しているであろう保存食、その一つにアルファ化米がある。これは古くは糒(ほしいい)、干し飯などと呼ばれるものがより食べやすく進化したものである。通常はこのアルファ化米はお湯ないしは水を注ぎ一定時間待った後に食するものである。食味としては非常食では十分ともいえるが、しかしながら炊き立てのご飯よりは数段落ちるという感がぬぐえない。最近は様々な味のものが出てきており、また味もだいぶ向上してきているようであるが、人によっては不満が残るものになるだろう。

さて、最初からアルファ化米の味をけなしてしまったが、しかしながら非常時に米の食事をとれるのはかなり精神安定につながる場合がある。日常に通じるものは精神を落ち着けてくれるのである。また登山家の知恵でお湯を規定より多めにし雑炊やおかゆのようにすると食べやすいというテクニックもある。軽量でコンパクトなアルファ化米はやはり非常食の定番となるだけの能力は有しているのである。

とはいえ、長期保存した後に入れ替えるときには日常のなかでアルファ化米を食するなどして消費する必要がある(廃棄してもよいのであるが、もったいなさすぎる)。味などが気にならない人は十分であるが、味の違いが我慢ならない人は交換のための消費にストレスを感じてしまう人もいるかもしれない。

ところで、アルファ化米は通常の場合には食べるのに水が必要となる。乾燥した飯を吸水させて柔らかくするので当然であるが、実は吸水させなくても食べること自体は出来る。そもそも消化しにくいベータでんぷんをアルファでんぷんにして、ベータでんぷんに戻らないように急速乾燥させたものがアルファ化米であるが、このアルファ状態自体は乾燥していようが吸水していようが変化しないため、さほど消化に影響しないからである。

上記のようなことからアルファ化米には袋を開けてそのまま食べるという選択肢がある。これはこれで味があっておいしいものであるが、ただしかなり硬いものなので注意が必要である。口の中でふやかしながら、歯に負担をかけない程度にかむように心がけるといい。この場合、お湯や水でもどした場合と比べてかなり味わいが異なるものとなる。通常の方法でのアルファ化米ではいまいちと思う場合は一度試してみるといいだろう。

アルファ化米をそのまま食べるというのはなかなか間食にいいのではないかと思っている。この記事を書く間もシンプルな白飯のアルファ化米をかじりつつ書いているが、小腹のすいたときに他の菓子のかわりに少しずつ消費すれば交換もはかどるかもしれない。少なくとも私はなかなかいけるお菓子として食べれているから、アルファ化米を開封したときには一つまみでもそのまま試してみて欲しい。