メルクマニュアルで症状と対処を知る

サバイバル時には医療的なサポートが極めて受け難くなることはよく言われているところである。もともと持病がある場合は薬の予備を十分に持っていなければ体調の維持がままならないこともあり、非常時に薬が不足しないように準備しておくことが重要である。

それだけでなく、非常の際には食料・物資の不足から、また災害等による直接・間接的な被害により、栄養失調や外傷、ストレスによる各種症状など、様々な不調に遭遇することが予想される。そういったとき、平時では速やかに医療機関において受診することが一番の対策であるが、非常時にはそういうわけにも行かないことが大半であるので自ら対処する他ない。そういったときに重要なのは知識の有無である。原因の特定と適切な対処が重要であるが、様々な症状とその原因を知っているのといないのでは同じ素人といえども判断の精度が大きく違ってくるものである。

そういったわけで、各種病気や怪我、栄養の欠乏や過剰、中毒症状などを知っておくのがよい。一昔前は家庭用医療百科事典の類を買う必要があったが、現在ではすばらしいものが無料で公開されている。

メルクマニュアル医学百科 家庭版

様々な病気についてかかれてあるが、サバイバル的にはまず応急処置の項を見ていただきたい。それだけでもかなり勉強になるものである。他にも「栄養障害」のセクションと「外傷と中毒」のセクションはサバイバルにかなり有用であると思う。

その他にも軽く目を通しておいて損は無いだろう。かなり分量があり、全てに目を通すのは現実的ではないが、日々の不調を調べて、場合によっては医師に診てもらうことで早めに病気に気づくことが出来れば平時のサバイバル(つまりは健康維持)にも十分に役に立つ。

ネットでの検索やこういった書籍類を調べてばかりで不安になったり、病気を決め付けて受診するのも良いことではないらしいのだが、知識の増強に役立てて病院に行くきっかけにしたり非常時の役に立てたいものである。