前回はパックに含まれる医薬品について紹介したが、食用のものでも場合によっては医薬品的に扱われるものもある。私の鞄にはそうした食品もいくつか入っているので紹介しよう。
まずはサプリメントだ。サプリメントを食品と言い切ってしまうのは抵抗があるが、スーパー等で購入できる食品の分類である。サバイバル時の抵抗力を低下させないのと、日常的に飲むものということでビタミンCのサプリメントを常備している。
今度はきっちり食品である。ラムネは大きくわけてブドウ糖のものとブドウ糖でないものに分けられるが、サバイバルを考えるならブドウ糖のものがよい。ブドウ糖は脳の活性化に役立ち、吸収がよい。ブドウ糖自体は医薬品のパックに含めてあるが、このラムネ菓子が手軽で日常にとるにも良いのでそのままいれてある。購入する際はブドウ糖を含むことを確かめてから購入して欲しい。ちなみに写真のものは森永のラムネで当然ブドウ糖が使われている。
糖でいえば、氷砂糖も入っている。氷砂糖はショ糖、つまり砂糖の結晶であるが、これがなかなか使い勝手がよい。そのまま口にいれて飴のようにしてなめて口の渇きをごまかすこともできるし、コーヒーや紅茶などに入れるグラニュー糖の代わりにも使うことができる。あまりおいしくない水を甘さでごまかせるのでサバイバルにも役立つだろう。また少ないがカロリー源ともなる。また砂糖は塩と同じように賞味期限がない、つまり濡れたり汚れたりしなければかなりの長時間保存できるから備蓄品としては優秀であるといえる。
飲料でいえば、スポーツ飲料(ポカリスエット)の粉末もいれてある。これは適切な濃度に薄めればかなり有効な経口補水の手段になるが、しかしながら水を計量する装備は入ってないからどうしてもいい加減な分量となる。なのでこれは脱水症の手当てというよりは、水を飲みやすくするためといって良いだろう。まぁ、脱水に対して効き目が特効的とはいえないだけで、効果がないわけではないから水分補給するときにいくらか効果的に水分摂取できるだろう。
最後にアルコールである。蒸留酒の使い道は多くあるが、それが最高度の度数を持つスピリタスウォッカならなおさらである。スピリタスウォッカの有用性については依然述べたが、飲用にしてもいいし消毒にもつかえる。また燃料としての利用もかなり有効であり、着火用に使用するときはファイヤースチールの火花で簡単に火がつく。またこのウォッカをいれているスキットル(フラスコといわれることもある)は、小さな水筒であるので、アルコールを使いきった後は水筒として水をいれてもよい。また金属製なので火にかけて湯を作ることもできるだろう。
口にすることのできるものはこの程度であるが、あとすこし、いくつかの小物と非常時の音もラジオが残っているので、次回はそれを紹介するとしよう。