サバイバルに興味がある人、危機に備えておきたい人は各種装備やサバイバルそのものの知識だけでなく語学、特に英語を学んでおくべきであると思う。外国に対して親しんで色々している人で無ければすぐさまその理由を思いつかないかもしれないが、直接でも間接でもずいぶんと必要になるものなのである。
まずもって直接的に英語が必要になるのは海外で危険な状況に陥ったときに助けを求めたり、また周囲の人間が発する言葉から状況を理解したりするのに現地語ないしは英語が使えなければ大変に危険である。身振り手振りで伝えてくれる親切な人も居るかもしれないが、例えばテロリストはそこまで親切であるとは考えがたいし、保護してくれる警察やその他の人も時間が取れるわけが無いのが危機的状況というものである。したがって円滑ですばやいコミュニケーションが取れるように、最低限の英語を身につけておくと生存に寄与するものである。
コミュニケーションのためとはいっても英語は自然な口語になるレベルの文章を構築するだけのレベルは必要なく、単語の組み合わせで意志と情報を最低限伝えられて、相手の言っていることの概要が理解できる程度の語彙があれば十分である。英会話において、スピーチ能力などが重要視されているが、生存・生活のためという点ではそこまでのレベルは必要ないので、幾分取り掛かりやすいだろうか。
また、サバイバル技術の習得という面でも英語はかなり重要である。サバイバルのテクニックについて調べていると、日本語の情報ではかなり不十分なところが出てくる。例えば狩りについて調べると、そもそも日本ではさほどハンティングは盛んではないし、弓矢での狩りは法で禁止されており有志の作る参考映像も得ることはできない。また、伝統的な古代の技術についての記述も日本の文献などは江戸時代のものがほとんどで、原始的で単純な技術についての知識を見つけることがまず難しい。
一方で英語の情報を集めると、ハンティングや武器などの情報は各国から紹介されており、それは必ずしも英語圏のものだけではない。suvtechでも様々な動画を紹介しているが、英語のものばかりである。考えると、アカデミックな現場では母国語ではなくとも英語を使うことはほぼ標準であるし、国によっては一定以上の学を修めた人はほぼ英語が扱えるというところもあって、なるほど英語は国際語で、それはサバイバルの分野についてもかわりはないのである。もちろん、日本語の方が分かりやすいし母国語であるから理解に時間はかからないが、しかしながら最新の技術や手法、そしてそれぞれのものの深いところを知ろうとするならば英語はあったほうが良いと断言できるものなのだ。
このように、情報を得てコミュニケーションをする直接的な利益と新しく深い技術を得ることができるという間接的な利益があり、英語は学んでおけば大変に役立つものだ。国際化がいわれて久しいが、日常生活でも役に立つ機会が多くなってきた英語を学んでみてみるのもいいのではないだろうか。