災害時、室内に居た場合にどういった不具合があるだろう。落下物の危険、建物倒壊の危険、火災・ガス爆発等の火の危険、さまざま危険がありこれらは即座に命にかかわる問題である。一方で、さほど性急な危険でないがゆえに見落とされがち、また後回しにされがちな問題も生ずる。一部のものは即座に命にはかかわらないが、そのままにしておくと危険なものもある。その1つが衣類の不足である。
室内にいるときには大抵の場合は屋外よりも軽装になるため、特に冬に致命的になりかねない。すなわち倒壊の危険や差し迫った非難などで屋外で活動せざるを得ないときに気温に対してあまりにも衣服が不十分である場合があるということである。当然ながら非常時に着替えの時間があることを期待することがまず間違っているから、当座の衣服となるものを倒壊の危険のある場所とは別のどこかに確保しておくことが対策となるだろう。
その方法としては、別個に屋外用の小型の物置を設置して、非常用の装備をそこに用意しておく方法を以前に紹介したが、あまりこだわりがなければより簡便な方法を取ることもできる。すなわち、雨水などでぬれない様にビニール袋につめた服を単純に野外に置いておくというものである。かなり乱暴な方法であるが、即座に対策をしたい、もしくは予算をかけたくない場合には有効であろうと思われる。またメインの対策でなく予備の装備にもむいているだろう。
具体的には、使い古しで入れ替えようと思っているセーターやジャケット、またズボン類などをゴミ袋などのビニール袋にいれて置くのである。あるならば、スニーカーなどの歩きやすい靴もいれておきたい。ビニール袋は二重にして、上からかぶせるように袋をかけて雨が入らないようにするなど工夫する。置き場所は放火のターゲットにならないように外から見えないような場所が望ましく、また倒壊に巻き込まれない場所がよいので場所の選定は難しいが、割り切って室内に置いてしまう手もある。衣類はクッション性があり、落下物からの防具としての役割も期待できるから室内に置いておけば避難時につかんで頭の上に掲げて逃げるという使い方もある。
問題としては、室内におく場合はともかく屋外においた場合は隙間から虫が入り巣を作ることが予想されることである。非常時はそれを取り払って使うことを覚悟しなければならないが、これは極限まで予算を削った場合であり少し金をかければ対策可能だ。きちんと封ができる、布団圧縮袋や衣類圧縮袋などを活用すれば、もしくはポリバケツのようなしっかりと虫と水の浸入を防止できる容器を利用すれば清潔なままで保存できるから余裕があれば使用してもよいだろう。
とにもかくにも、余剰物と格安の資材でも非常時の備えは可能である。災害用品は高い?工夫すれば金は要らない。今はじめよう。
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